伊藤 やよいこ医師
プロフィール
広島大学医学部卒業。総合診療内科勤務を経て、美容医療の第一線で活躍している先生方に師事。美容の知見やスキルを習得したのち、2023年YAYOI CLINIC(ヤヨイクリニック)院長に就任。得意施術はボトックスやヒアルロン酸注入、カスタマイズたるみ治療など。丁寧な診察と痛みに配慮したナチュラルな施術がモットー。

「ボルニューマ」「サーマクール」をご存知ですか?どちらも高周波の熱エネルギーを利用した、たるみ・シワに効果が高いといわれる医療機器です。どのような変化を得られるのか、どちらを選べば良いのか、知りたい方も少なくないでしょう。そこで今回は、ボルニューマとサーマクールの違いや特徴を分かりやすく解説します。クリニックの選び方も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
【高周波治療の基礎知識】ボルニューマとサーマクール
高周波治療の代表格であるボルニューマとサーマクール。この2つの治療法は、肌のたるみ・シワの改善、顔の引き締めに効果的な美容医療機器です。はじめに、高周波治療の仕組みや、それぞれの特徴とメリットについてご紹介します。
■高周波治療の仕組みと効果
高周波とは、周波数が高い電磁波のことで、別名「ラジオ波」「RF」とも呼ばれています。高周波治療は、この高周波を利用して皮膚の深層部に熱エネルギーを与えることで、線維質の増加や脂肪層の引き締め、リフトアップ効果を発揮する美容医療です。皮膚の表皮や筋肉といった組織を傷つけることなく、真皮層や脂肪層にアプローチできます。また、真皮内のコラーゲンが増生されるので、肌のたるみ・シワの改善、肌質の向上も促されるでしょう。血行促進にも効果が期待できるといわれており、高周波治療は美容目的に限らず、整骨院の温熱療法でも使用される治療です。
■ボルニューマの特徴とメリット
ボルニューマは、肌を引き締めてたるみ・小ジワを改善する高周波治療器です。特徴は、6.78MHzの強力な高周波エネルギーを用いて、皮膚の真皮層や脂肪層までアプローチできる点。また、他の高周波治療と比べて痛みが少なく、ほぼダウンタイムがないため、比較的気軽に受けられるのが大きなメリットです。また、部位に合わせてカートリッジの付け替えができるため、顔全体や首、デコルテなど幅広い箇所はもちろん、口元・目元の細かい部位に対応できるのも魅力の1つ。定期的に施術を受け続けることで、より高い効果をキープできるようになるでしょう。
■サーマクールの特徴とメリット
サーマクールは、ボルニューマと同じく、肌の引き締めが期待できる高周波治療器です。たるんだフェイスライン、悪目立ちした小ジワに効果的で、ダウンタイムが少ないのが特徴的。サーマクールは、施術により新たなコラーゲンを大量に生成するため、肌のハリが出て、副次的にリフトアップの効果も期待できます。1回の治療でも肌の変化を実感できますが、継続的に施術を受けることで、より高い効果を得られるでしょう。治療時間が30~45分程度で済むのも魅力の1つです。見た目の若返り、毛穴の開き・ニキビ痕の改善にも働きかける、魅力的な治療法です。
ボルニューマとサーマクールの違いを徹底比較!
高周波治療のボルニューマとサーマクールで期待できる効果は、下記のとおりです。
- たるみ改善とリフトアップ効果
- シワやほうれい線の改善
- 小顔効果とフェイスラインの引き締め
ここからは、ボルニューマとサーマクールの違いをさまざまな観点で比較しながら、見てみましょう。
■ボルニューマとサーマクール【施術対象部位の違い】
ボルニューマ | サーマクール | |
施術対象部位 | 顔全体 | 顔全体 |
目の周り | 目元 | |
フェイスライン | フェイスライン | |
頬 | 頬 | |
口の周り | ほうれい線 | |
顎 | 顎 | |
首元 | 首元 |
ボルニューマとサーマクールの施術対象部位は上記のとおり、ほぼ同じです。それぞれの特徴としては、ボルニューマは部位に合わせてカートリッジの種類が選べるため、狭い範囲から広範囲の部位に対してまで、幅広く施術できます。とくに、目元のたるみ、口横のゆるみなどの細かい部分への照射も可能です。一方、サーマクールは面での照射になるため、施術箇所全体にアプローチします。また、「サーマクールボディ」などの施術名で、太ももや二の腕、お腹を対象とした治療を提供しているクリニックもあります。
■ボルニューマとサーマクール【痛みや副作用の違い】
ボルニューマ | サーマクール | |
痛み | ほぼなし | 多少の痛み・熱さを感じる |
ダウンタイム | ほぼなし | ほぼなし
※まれに数日、赤み・むくみが出る方も |
ボルニューマとサーマクールは、痛みや副作用の面で多少違いが見られます。ボルニューマは、痛みがほとんどなく、ダウンタイムもほぼない治療です。一方、サーマクールは治療中に多少の痛み・熱さを感じるケースがあるといわれています。とくに、骨が近い額、フェイスライン、顎下などは痛みに敏感になっています。ただし、どちらの治療も副作用のリスクは比較的少ない施術です。ただし、やりすぎてしまうと顔がこける可能性があるので注意しましょう。また、ボルニューマもリスクがまったくないというわけではなく、施術中に一時的な熱感、痛み、施術後に皮膚が赤くなることがあるといわれています。
■ボルニューマとサーマクール【効果の持続性と回数の違い】
ボルニューマ | サーマクール | |
効果が出始める時期 | リフトアップ効果は施術後すぐに実感できる | 徐々に効果が現れる |
効果の持続期間 | 約3~6ヶ月 | 約6ヶ月~1年 |
ボルニューマとサーマクールは、効果をいつから感じるのか、いつまで続くのか(持続性)、必要な治療回数などにも違いが見られます。ボルニューマは、1回目の治療で変化を実感できる方も多く、リフトアップ効果は比較的すぐに見られるでしょう。持続期間は3~6ヶ月程度です。一方、サーマクールは徐々に変化が現れ、約3~6ヶ月かけて効果のピークを迎えます。持続期間は約6ヶ月~1年と長く、年1~2回の治療で状態を維持できるでしょう。効果の感じ方には個人差があるため、どちらの施術に関しても、医師と相談してご自身の肌の状態に合った治療計画を決めていくのがおすすめです。
高周波治療を受けるクリニック選びのポイント
最後に、ボルニューマやサーマクールなどの高周波治療を受けるクリニックを選ぶときのポイントについて、3つご紹介します。
■クリニックの医師の実績と技術は?
クリニックを選ぶときには、施術する医師の経験と技術が非常に重要となります。受けたい施術が決まっている場合には、自分の受けたいと思っている治療とクリニックの医師の専門分野が合っているかどうか、事前に確認しましょう。医師の経験や技術を判断する材料としては、クリニックのホームページなどでチェックできる、医師の経歴や症例数、実際に施術を受けた方の口コミ評価があります。
■使用したい高周波治療器があるか?先進の機器がそろっているか?
受けたい高周波治療が決まっている場合は、事前にメニューにあるのか確認しておきましょう。また、先進かつ高品質な医療機器がそろっていることは、信頼できるクリニックの証でもあります。事前のカウンセリング時に、導入している医療機器の種類、導入時期などを聞いてみるのも良いでしょう。
■カウンセリングが丁寧か?
美容クリニックにおいて、カウンセリングの質は重要です。自分の肌悩み・不安に対して親身になって聞いてくれるか、希望や予算に合った治療計画を立ててくれているかなどの観点から見極めてみましょう。また、カウンセリング時には効果や良いことばかりでなく、受ける施術のデメリットや副作用についてもしっかりと説明してくれるクリニックが親切です。
■おわりに
今回は、ボルニューマとサーマクールの基礎知識、それぞれの特徴を比較して違いなどを紹介しました。どちらもたるみ・シワ改善、リフトアップなどの効果が期待できますが、個人の肌質や解決したい肌悩みに合わせて、施術メニューを選んでいくことが大切です。「顔全体や首元のたるみが気になる」「目元・口元の部分的なシワが気になる」といった方は、高周波治療を検討するのも1つの手です。ぜひ、施術の候補に加えてみてくださいね。
広島の美容皮膚科・美容内科・美容外科・アートメイク ヤヨイクリニック(YAYOI CLINIC)では、お肌、お身体、お顔のお悩み別に治療法をご紹介しています。
皆さまにより良い選択肢をご提案できますよう一人ひとりのお肌の状態を見極め、治療期間やご予算、ダウンタイムの許容範囲などご希望に合わせた治療方針を立案していく考えです。
お悩みのある方は、まずはカウンセリングにお越しください。
【治療の内容】高周波RF治療
【当院採用機器】ボルニューマ
【治療期間および回数】4~6ヶ月に1回程度
【費用】
・ライトコース(部分):1回 ¥55,000
・ベーシックコース(全顔):1回 ¥99,000(鼻の追加照射+¥22,000)
・フルコース(全顔+顎下):1回 ¥138,000(鼻の追加照射+¥22,000)
【リスク・副作用等】熱感、紅斑、浮腫、火傷、水疱、しびれ、知覚鈍麻、内出血、皮膚表面の凹凸、しこり、単純ヘルペスの再活性化など
【使用機器について】
・ボルニューマの治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、当クリニックの医師の判断のもと、韓国のCLASSYS社より個人輸入手続きを行ったものです。
・同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。
・国内未承認医療機器のため、重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。